category刊行・講演・出演

『首狩の宗教民族学』へのレビュー

trackback0  comment0
拙著『首狩の宗教民族学』(今年3月25日、筑摩書房刊)、
http://buoneverita.blog89.fc2.com/blog-entry-216.html
いくつか雑誌や新聞でとりあげられているようです。

気づいた範囲ですが、
・『新潮45』5月号(執筆:山本杳樹氏)
http://www.gruri.jp/article/2015/06151600/
・『河北新報』7月20日付「東北の本棚」欄(無署名)
https://kacco.kahoku.co.jp/blog/bookreview/59570

キンドル版も出ました。アナログ人間なので見ていませんが。。
スポンサーサイト
category読書会・勉強会

古アイルランド語勉強会:57課まで終了。

trackback0  comment0
古アイルランド語勉強会、ようやく57課まで来ました。
教科書はStifterのSengoídelc。あと一課で終了です。

この課には、tellachという法慣習のことが出ています。
英訳では“legal entry”。「合法的立ち入り」といったところでしょうか。

権利を有する土地に合法的に立ち入ることで、
その土地の所有を主張できる、ということのようです。

おもしろいことに、その意志がなく偶然立ち入った場合にも、
権利が発生してしまうことになっていたらしいのです。

いろいろ分からないことも多いのですが、興味津々です。
近いうちに残る一課を終えて、秋からは中期アイルランド語(Middle Irish)
をかじってみようかなと考えています。
category未分類

『風土記』三話

trackback0  comment0
角川ソフィア文庫に『風土記』上下巻が入りました(先月刊、中村啓信ほか執筆)。
専門的なことは分かりませんが、最新の研究をふまえ、原文・訓読文・現代語訳がそろい、
逸文(他の文献に引用された部分)については、これまで出されてきた代表的見解である、

・岩波文庫(1937)の武田祐吉説、
・岩波書店・日本古典文学大系(1958)の秋本吉郎説、
・小学館・新編日本古典文学全集(1997)の広岡義隆説

による信憑性の判定レベルを明記しています。地図・索引も完備で、よい本だと思います。
さて、改めて読んでいて、面白いなと思った話を三つ。

その一。神々の我慢くらべ(播磨国風土記・神前郡)。

昔、オオナムチとスクナヒコネの二神が我慢くらべをした。
「粘土の荷物をかつぐのと、ウンコを我慢して行くのと、どっちがいい」。
オオナムチ、「俺はウンコしないで行く」。スクナヒコネ、「じゃ俺は(重いけど)粘土かつぐ」。
何日か旅を続けるうちに、オオナムチは言った、「俺もう我慢できない」。
スクナヒコネは「ははは、俺ももうダメ」。この時の粘土とウンコは石になって現存するそうな。

肥後和男『風土記抄』(弘文堂書房、1942年、287-288頁)いわく、
「日本の古い神々にはこうした諧謔性がかなりあったようである。その中でもオオナムチとか
スクナヒコネとかいうのはそうした親しみをもって人々に迎えられたものと思われる」。同感。

その二。悲恋の美男美女の話(常陸国風土記・香島郡)。

昔、神に仕える美男と美女がいた。互いの噂を聞いているうちに、自重心が消えてしまった。
あるとき偶然出会い、松の木の下で手を取り、膝を寄せ合わせ、思いのたけを語り合った。
折しも秋風の季節、月明かりのもとで波の音を聞きながら、甘い語らいに時を忘れた。
気づくと鶏が鳴き、犬が吠えて、空が白んでいた。
二人は、人に見られるのが恥ずかしくて、ついに二本の松の木に姿を変えた。

ここは情景描写が近代小説なみです。神に仕える身で、恋に落ちてしまった二人。
悲恋の結末として植物に姿を変える話は、世界にもいろいろあります。

その三。東北地方の異民族(陸奥国風土記・逸文)

昔、今の福島県棚倉町八槻に、八人の土蜘蛛(土着民、異民族)がいた。それぞれ
クロワシ、神ミゾ姫、カヤノ灰、ホホキ灰、アザニナ姫、タクイ、神イシカヤ、サシナ
という名前だった。朝廷に従わないのでヤマトタケルに討たせたが、さんざん抵抗した。
しかし、ついに八本の矢で射殺されたが、神ミゾ姫と神イシカヤの子孫は許された。

これは棚倉町にある都々古別神社(陸奥国一宮)の別当寺・大善院に遺されていた
文書から、江戸時代に伴信友が書き写したもの。陸奥国についての貴重な記録です。
クロワシ、アザニナ(巻貝)、タクイ(猪)、サシナ(蝿)といった動物名、
「灰」が付く二名、「神」が付く二名と、名前もなかなか興味深いですし、
女性首長が二人いたらしいことも想像をかきたてますが、謎の多い文章です
(上代文献を読む会編『風土記逸文注釈』翰林書房、2001年、283-299頁も参照)。
category未分類

コメントへの対応について

trackback0  comment0
時々コメントをいただきます。

ありがたいことだと思っていますが、
一応、私の管理画面で内容を確認し、問題がないものだけ承認しています。

またご質問などに対しては、
必要に応じて個別にメールをさしあげています。

ここでのコメントのやり取りは、避けるようにしています。
ブログの健全な運営のため、ご理解いただければ幸いです。
category刊行・講演・出演

東北大学文学部オープンキャンパス

trackback0  comment0
7月29日(水)・30日(木)の二日間、オープンキャンパスが開催されます。
http://www.sal.tohoku.ac.jp/news/opencampus15.html

私は初日の10:00〜11:00、
「〈滅びの風景〉としての神話:きく、みる、よむ」
という公開講義を行います。

概要:
世界の神話は、文学部の「文」の原点であり、民族の〈滅びの風景〉を
見た有名無名の詩人たちにより、今日まで残されているのです。
それらに秘められた信仰と心象を、音声・図像・文字からさぐります。

どうぞお越しください。
categoryシンポジウム・研究会・学会

公開研究会「日本民族起源論と岡正雄」

trackback0  comment0
標記研究会が、7月10日(金)18:00〜21:10、
明治大学リバティータワー8階1086教室にて行われます。

石川日出志先生のご講演「岡正雄学説を考古学者はどう受け止めたか」と、
私の「岡正雄の民族学——その現代的意義について」が予定されています。
http://www.kisc.meiji.ac.jp/~meikodai/obj_info.html

来聴歓迎のオープンな会です。
New «‡Top‡» Old